#23 「陸上、続けてみますか」 @ 4年加地拓弥

こんにちは。短距離ハードルブログ、そしてこのホームページをご覧いただきありがとうございます。ハードルパート4年の加地拓弥(かじたくや)です。このHPの管理をやっています。出身は栃木県の栃木高校で、工学部の電気情報物理工学科(通称:情物)通信工学コースに所属しています。種目は400mHをやっています。
 

さて、短距離ハードルパートとしてのブログはここ数年ではおそらく初めての試みだと思いますが楽しんでいただけていますか?当の本人、開設直後から何が書けるかなーとずっと考えてきましたが、やっぱり「陸上部入部を悩んでいる人に是非入部して欲しい!」と思ったので、 

「大学で陸上をやらないと決めていた自分がなぜ陸上部に入部したのか」 

について書こうと思います。主に次の4点について書きます。  


1、高校での陸上への未練 

2、大学で陸上をやらないと決めた理由 

3、陸上部への入部の決意と3年過ごして感じた陸上部の強み 

4、1年生へ 


長文となってしまったのですが、もし興味を持っていただけるのであれば、しばしお付き合いください。
 

1、高校での陸上への未練 

自分は高校で初めて陸上部に入部し、ハードルを専門にしました。(ちなみに最初は110m(J)Hが専門でした。)最初は「速く走れるようになれたらいいな~」程度の軽い気持ちで入部したのですが、400mHを専門に取り組み始めてから、タイムはぐんぐん伸びていき、3年の最後の総体では北関東大会の400mH決勝に進出することができました。 

しかし、結果はビリ。翌日、マイルも予選敗退して自分の高校最後の夏は終わり、引退しました。 

「あー。これで陸上ともお別れか...。」 

「最後」のホームストレートを走っているときにそんな思いが頭をよぎりました。 


高校で陸上を始め、部記録を樹立し北関東大会8位でIHまであと一歩。聞こえは良いですが正直、その一歩は遠く、このまま終わりたくないという気持ちはありました。しかし、この時点では大学では陸上をやるつもりは無く、どの道受験に頭を切り替えなければならなかったので後悔はない、未練は残っていない、と自分に言い聞かせるしかありませんでした。
 


2、大学で陸上をやらないと決めた理由 

小さい時から走ることが好きだった自分は、引退後も授業でサッカーをやれば走り回り、マラソン大会の練習があれば毎回8km前後をTTかのように走っていました。さらに、受験期が終わった大学入学直前の3月には後輩の練習に混ざって300+200+100や500TTを一緒に走り、ケツワレはもちろん30分以上吐き気が止まらず倒れていました。 

 ――...いや、こいつ大学でも陸上やる気満々じゃん!? 

そう思う人がいるかと思います。確かに、陸上は好きでした。
それでも大学で陸上をやらないと決めていた理由がありました。それは、 

「東北大にまで入れたんだ。学業優先で勉強忙しいだろうし、一人暮らしだし、バイトもやらないといけない。そしたら部活に時間は割けない。それならそんな中途半端にもう一回やろうとは思えない。」 

 という考えがあったからでした。
 


3、陸上部への入部の決意と3年過ごして感じた陸上部の強み 

自分は縁あって大学入学前と入学直後、2人の陸上部入部希望の1年生(内一人は3月に競技場に足を運ぶきっかけになった)と仲良くなることが出来ました。彼らと陸上の話で盛り上がり、そしてやはり大学で続けるのか聞かれます。

「まだ悩んでるけど今のところやるつもりはない。やるなら本気でやりたい。」 

そう言いつつも高校の時の辛くとも楽しかった思い出が浮かんできます。同時に未練や悔しさもこみ上げてきました。 


「お前ならIHに行ける。」 

高校生の時、ある日コーチに言われました。 

もちろんIHへの憧れはありましたが、高3の春先までIH圏外だった自分は半信半疑でした。 

しかし、迎えた最後の県総体でベストを大幅に更新でき、一気に射程圏内に入りました。 

そこから北関東まで本気でIH目指して練習しましたがそんな甘くはありません。 

練習をやるときは手を抜いたりしませんでしたが、それでも「詰め」が甘いところがあって、最初から本気でIHを目指して練習していれば行けたのでは、と悔やむ日もありました。そんな押し殺していた気持ちがどこかでまた湧きあがってきていました。
 


入学してから陸上を含め3つの部活程度に絞ってまだ悩んでいた自分でしたが、まず一番に向かったのが陸上部の新歓ブースでした。そしてそのまま評定河原グラウンドに足を運びました。そこで和気あいあいとしながらも、走る時は真剣に、タータンの上を先輩方が駆けていく姿を見ました。タータンのゴムの匂いがどこか懐かしく、やっぱりまだ陸上がやりたいんだな、と実感しました。そこで優しい先輩方からいろいろ話を聞くことができて、不安を解消することが出来ました。自分のこれまでの経験も含めて陸上部の強みを紹介すると、例えば次のようなものがあります。


① 総勢100名を超える大組織 

陸上部には学部生から大学院生まで在籍していて、部員の所属学部はほぼすべてを網羅しています。交友関係を縦にも横にも一気に広げることができるため、いわゆる「人脈」を広げられるわけです。これは大学生活において最も重要なことの一つと言っても過言では無いです。様々な価値観や考えを持つ人と関わることで多くの学びや新しい発見があり、世界が広がります。また、一人暮らしのこと、バイトのこと、就活のこと、人数が多いからこそ色んな知恵や経験談を聞くことができ、同じ学部学科の先輩がいれば単位や成績の話など有益な情報を多く得ることができます。すごく心強いですね。

② 練習の自由度が高い 

合練時間中でも個人で違うメニューをやる人もいます。また、合練日にバイトがあるため練習早めに抜ける人もいます。また、自分もレポートが書き終わらないので部活に行かず図書館に直行、なんてことも一回や二回ではありません。(休む時はPCに連絡しましょう。) 

きちんと学業も部活もバイトも両立できる環境だと思います。忙しい医・薬系の人も大学院生も在籍しています。時間が合わない時は、遅れてメニューに参加したり、空きコマや夜10時頃に一人で練習したりする人もいます。各自が各自の目標を持ってしっかりと練習計画を組むことができます。 

ただし、一つ付け加えると、サボったり遊んだりするためではなく、あくまで「部の一員」として各自が大学生活の優先順位に合わせた目標や練習計画を立てて取り組むための自由度の高さです。部としてのまとまりが無く無秩序である、なんてことはないので安心してください。 

③ 高みを目指せる環境が整っている 

やるなら本気で高みを目指したい人もいますよね?自分もそうです。 その環境は整っています。 

練習場である評定河原グラウンド陸上競技場は2016年に整備されたばかりの直線8レーン、曲線6レーンの全天候型タータンで、東北大専用競技場。日々質の高い練習を行えます。 

そしてその競技場から徒歩1分(同敷地)にトレーニングルームが完備されていて、フリーウェイトトレーニングやマシントレーニングを練習前後にすぐ取り入れることが出来ます。そしてこのグラウンドとトレーニングルーム、朝から晩まで使えます。バイトや実習や実験や研究があっても早朝でも夜遅くでもガンガン練習できますね。 

高校の時は自分みたいに走れば走るだけどんどん速くなっていった人もいるかと思いますが、大学ではそうはいかなくなってきて、強くなるために考えて練習する必要が出てきます。多種多彩なトレーニングと生活リズムに対応できる恵まれた環境だと思っています。


まだまだありますが主なものとして3つ上げました。 

その日はそのまま他の入部希望の1年生と共に先輩たちにご飯に連れて行ってもらい、部活と大学生活についてさらに詳しい話を聞くことができました。 それでもまだ少し不安はありましたが、それはもう新生活の前には当たり前のことと割り切りました。


帰宅し、改めて考え、ついに決心しました。大学で陸上をやろう、と。 


そしてやるからには今度こそ悔いが残らないように高みを目指そう、と。 



こうして大学での陸上生活がスタートしました。

実際のところ1セメはかなり忙しかったのでバイトはほとんどやらずに学業優先、5限も多かったため合練にあまり参加できていませんでした。しかし、徐々に体力や動きのキレが戻り、生活に余裕も出てきたのでバイトも入れつつすべての合練日に参加できるようになりました。話は逸れますが、陸上部には生活が安定した後、1年の後期や2年生から入部した人もいます。自分のように1年の4月に入部し、学部2年、3年にかけて徐々に参加できるようになってくる人も少なくないように思います。 

次第に陸上の優先順位が上がってきて、のめり込んでいきました。それから多くの練習や試合、部の行事も経験し、時が流れ、今ではもう高校で言えば引退済みの4年生にまでなってしまいました。 


今思えばやはり入学前の自分の大学ではやらない、と決めた理由は不安から来るものでした。しかし、杞憂に終わりました。

ちゃんと単位も落とさず、バイトもできて、そして高校から大きくタイムを伸ばすことができました。 

さらに何より部活を通して先輩、同期、後輩、多くの人と出会うことができ、遊んだり旅行に行ったり、充実した大学生活が送れてきたと思っています。
 


今こんな状況だからこそ、毎日が充実した日々だったんだなって気づきました。 

大学で陸上部に入って本当に良かったなって思います。 


 4、1年生へ 

ここまで読んでくれた1年生で続けようか決めかねている人へ。 

こんな状況な上に初めてでわからないことが多い大学生活、いろいろ不安があると思います。でも、案外なんとかなります。すでにオンライン講義で経験しているかもしれませんが、講義が終われば意外と多くの時間が余って暇になると思います。 

それならばこの大学生活、その暇な時間を埋める自分の好きな、熱中できる、目標に向かって頑張れる「何か」があるとより充実すると思います。新しいスポーツを始めても良し、ボランティア活動をやっても良し、プログラミングをやっても良し、留学や国際交流に励んでも良いと思います。 


そしてもしまだ陸上が好きな気持ちが残っているのなら、大学でも続けてみませんか? 


 今まで陸上に関わったことが無い1年生へ。 

経験の有無は問いません。足の速さも関係ありません。僕も陸上部に入ってから伸びていったタイプです。競技は敷居が高いなと感じたらマネージャーとして関わってみることも大歓迎です。 


走る楽しさ、陸上の楽しさを感じてみませんか? 


興味を持ってくれた1年生はぜひ部員にいろいろ尋ねてみてください。TwitterやInstagramで質問を募集しています。練習が再開されたら評定河原グラウンドに直接見学に来て頂いて構いません。きっとあなたの不安も解消されると思います。
 


ぜひ、大学生活を陸上部で充実させてみませんか?

高校までとは違った大学陸上の世界を僕達と一緒に楽しみましょう! 


 自分から伝えたいことは以上です。 

ここまで長文にお付き合いいただいた方、ありがとうございます。お疲れさまでした。 


 それでは、1年生の皆さんと評定で会えることを楽しみにしています!   

東北大学学友会陸上競技部 短距離・ハードルパート[THE TONPEI SPRINTERS AND HURDLERS]

東北大学学友会陸上競技部短距離・ハードルパートのホームページです。

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